WEEKLY PLAYLIST #4
DJs comment
LUVHAIR Weekly #4 特集:女性SSW
トラックリスト
Luv Hairがお送りするWEEKLY PLAYLIST。
毎週ひとつのテーマに沿って、7日間を彩る7曲を選びます。
今回は、特集テーマを女性シンガーソングライターとして選曲しました。シンガーソングライター草分け的大名盤や今のインディーシーンを代表するシンガー、そしてその系譜を継ぐ期待の新星による珠玉の7曲をご紹介します。
白と枝『愛の仕方』
透明感のある音作りに羽のように軽い歌唱、そして心地よく予想を裏切るメロディライン。白と枝の音楽は、まるで猫のように軽やかな足取りで舞う。東京を拠点に精力的に活動する注目のシンガーソングライターだ。クラシカルでポップ、しかし同時に実験的な試みにオープンなスタンスが窺い知れる、傑作ナンバーだ。
ぎがもえか『庭の隅』
高い物語性を感じさせるソングライティングとどこか懐かしい歌声は、まるでおとぎ話を聞いているようで、草原をワルツで踊る女の子の姿が目に浮かぶ。若干24歳とは思えないたおやかな歌声が奏でる優しい世界がぎがもえかのオリジナリティだ。先の白と枝や後述の浮などとも共演しており、東京インディーシーンのダイナミズムからも目が離せない。
mei ehara『昼間から夜』
グルーヴィーなオフビートのレゲエ・リズムに遊びのあるギターと歌声がたゆたう、ゆるめの夏の必聴ナンバー。ときに荒井由美、ときに大貫妙子を感じさせるようなノスタルジアが心地よく新鮮だ。シルキーで艶のあるヴォーカルが、しかしどこか素朴で無骨な印象なのは何故なのだろう。
Furukawa Sarah『AMAI』
象眠舎との共作や松田聖子「Sweet Memories」のカバーなど、幅広い音楽性を見せるFurukawa Sarah。2020年11月リリースの1stフルアルバム『THE RANDOM BIRD』からの一曲を。ジャズやブルースの音楽的素養も感じさせるシックなギターが奏でる乾いたサウンドと、品のある歌唱に含まれた少しの苦さがその音楽性に奥行きをもたせる。
金延幸子『青い魚』
1972年のフォーク金字塔的大名盤が、金延幸子の1stソロアルバム『み空』である。女性シンガーソングライターの先駆け的な本作品には、細野晴臣、鈴木茂、林立夫といったはっぴいえんど周りのミュージシャンが多数参加しており、現代においてもなお古びない傑作だ。本楽曲も編曲は細野晴臣によるもの。鋭い目線の言葉選びが光る詩世界には、時折ハッとさせられる。
浮『風は流れて』
浮(ぶい)は、新世代フォーク・シンガー・ソングライター、米山ミサのソロプロジェクトだ。白と枝とのユニット、ゆうれいとしての活動や、様々なアーティストの作品にサポート参加するなど多方面で活躍を見せている。こちらは田中ヤコブがリアレンジで参加した1stアルバム『三度見る』からの一曲。優しくも芯のあるソングライティングと微かに揺れる歌声の作り上げるバランスが秀逸で、肩の力が抜ける。
カネコアヤノ『抱擁』
ここ数年でもっとも人気のあるシンガーソングライターは、カネコアヤノと言って間違いないだろう。最新アルバム『よすが』の前編弾き語りバージョン『よすが ひとりでに』から「抱擁」を。気鋭の写真家/映像作家の奥山由之が手掛け、公開直後から話題をかっさらったオリジナルバージョンのMVも記憶に新しい。段違いの歌唱力も、弾き語りとなるとより一層真に迫るものがある。