WEEKLY PLAYLIST #2

DJs comment

トラックリスト
Father’s Mountin – KEMURI
ソング・フォー・マイ・ファーザー – 黒田卓也, 西口明宏, 宮川純, 角田隆太, 石若駿
父 – 矢野顕子, 奥田民生
座・ロンリーハーツ親父バンド – 加山雄三とザ・ヤンチャーズ
成長するってこと – サニーデイ・サービス
家族の風景 – ハナレグミ
あたたかな手 – ハンバートハンバート

 

WEEKLY PLAYLIST

Luv Hairがお送りするWEEKLY PLAYLIST。
毎週ひとつのテーマに沿って、7日間を彩る7曲を選びます。
第2回目の今回は、父の日をテーマに選曲しました。一緒に晩酌をしながらゆっくり語らうのも、遠く離れながら思い出を辿る時間を過ごすのも。一人ひとりが過ごすそれぞれの父の日に寄り添う音楽をお楽しみください。

『Father’s Mountin』KEMURI

スカパンクバンド、KEMURIの98年作『77 Days』から。夕暮れのようにノスタルジーを掻き立てるトランペットの旋律と、うねるギター、ダビーなエフェクトが渋い一曲。

『ソング・フォー・マイ・ファーザー』黒田卓也, 西口明宏, 宮川純, 角田隆太, 石若駿

今を駆ける人気ジャズミュージシャンたちが共演しBlue Noteの名曲を演奏したアルバム『BLUE NOTE VOYAGE』より、Horace Silverの名曲のカバーを。日本を代表するトランペッター黒田卓也をはじめ、ものんくるの角田隆太、くるり、星野源、KID FRESINOといったアーティストの作品にも参加するドラマー石若駿など、錚々たるメンバーが集結。音響ハウス(YMOや松任谷由美、矢野顕子などが愛する日本随一のレコーディングスタジオ)で録音したというだけあり、臨場感と深みのある音が晩酌にぴったり。

『父』矢野顕子, 奥田民生

矢野顕子デビュー40周年の折に、お互いが父親を亡くしたばかりのタイミングで作られたという一曲。何年にもわたって各々の音楽性を極めてきた二人による独自の詩世界の圧倒的な説得力。父は、どんな人間だったのだろうか。自分が大人になった今になってやっと、親という顔以外をもつ人間としての親を想像することができるようになったのかもしれない。

『座・ロンリーハーツ親父バンド』加山雄三とザ・ヤンチャーズ

森山良子、谷村新司、南こうせつ、さだまさし、THE ALFEEが参加。オヤジたちの青春そのもの、というダサかっこいい一曲だ。楽しいことを全力で、気心知れた仲間と続けるオヤジ、輝いている。 『成長するってこと』サニーデイ・サービス 曽我部恵一率いるサニーデイ・サービスによる2015年の渋谷公会堂でのライブアルバムからの一曲。ロックなギターリフ、ビリビリと振動するドラムの音(ライブ音源ならでは!)、優しいボーカルが入ってくると、思わず涙腺も緩む。曽我部氏の歌はやるせなさも切なさも抱擁し、それでもやってくぞ!と立ち上がらせてくれるような力をもつ。

『家族の風景』ハナレグミ

「キッチンにはハイライトとウイスキーグラス」という歌い出しから始まり、思い出を掻き立てる歌詞とメロディー。たばこの煙が染み込んだシャツの匂いや、好んで飲んでいたお酒、おんぶされたときの大きな背中と広い歩幅。父を取り囲んでいた物や匂いの気配は記憶に色濃く刻まれている。

私たちは親を選べないし、親も子どもを選べない。偶然巡り合わせた人間を、慕ったり、嫌ったり、愛したり、慈しんだり。家族にはそれぞれの形があるから、一年に一度みんなで一斉にお父さんに感謝しましょう、というのもなんだか変な気がするけれど、父の日があるというのは父親という人間や父が生きてきた道と自分の生きる道について思いを馳せる、良いきっかけになるのだと思う。

『あたたかな手』ハンバートハンバート

父親との思い出を辿ったあとは、ハンバートハンバートの名盤『家族行進曲』より、こちらの一曲で締めよう。子どもだった自分も大人になり、自分の人生を自分で選ぶ。暖かく重なるハーモニーから感じるのは、これからは自分で家族をつくるという優しく堅い決意。両親の両親の、そのまた親たちから続く人生のサイクルと、いずれ親となるかもしれない自分の未来に思いを馳せる。

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